厚底ランニングシューズ
新しい自分の物語を始めたい
サニブラウン アブデルハキーム
サニブラウン アブデルハキームにとって走ることとは、自分自身に向き合うことだ。
高校卒業後にアメリカに渡り、2019年にプロ転向。直後にプーマと契約した。
日本のスプリンターとして異例の道を歩んできたのも、
自分自身で道を切り拓きながら、走りを極めたいとの思いから。
どんなコンディションでも自分をコントロールし、
最大限のパフォーマンスを発揮できる選手を目指している。
「今、世界のトップ選手が多くいるチームで練習しています。
彼らはメンタリティーからして違うので、楽しみながらも彼らから学び、
自分自身と戦いながら、走りを磨く毎日です。
スタートの練習ひとつとっても走りだす前にシミュレートをし、
動きを確認してから走りだすようにしています。
何をするにしてもマインドセットが大切と言われますし、自分もそう実感しています」
プロ転向後の歩みは順調だったわけではない。
2021年は故障もあり、本来のパフォーマンスとは程遠い走りしかできない苦しい1年だった。
自国で開催された祭典では200mの代表として走るも、力を発揮できずに終わっている。
しかしその苦闘も今はポジティブに捉える。
「挫折や困難にあった時、いつも考えるのはすぐに解決策は見つからないということ。
焦っても仕方ないし、自分のやり方で少しずつ改善していき、
同時に周りのサポートが必要ならば、それも求めながらいい方向に向かうように目指します。
困難には自分なりにどう向き合うかが一番大切だと思うんです。
故障も大きなものであれば大きいだけ、体と向き合わないといけないですし、
2021年は自分の体を知る時間として、大切な経験だったと思っています」
新しい自分の物語を
始めたい
サニブラウン アブデルハキーム
サニブラウン アブデルハキームにとって走ることとは、自分自身に向き合うことだ。高校卒業後にアメリカに渡り、2019年にプロ転向。直後にプーマと契約した。日本のスプリンターとして異例の道を歩んできたのも、自分自身で道を切り拓きながら、走りを極めたいとの思いから。どんなコンディションでも自分をコントロールし、最大限のパフォーマンスを発揮できる選手を目指している。
「今、世界のトップ選手が多くいるチームで練習しています。彼らはメンタリティーからして違うので、楽しみながらも彼らから学び、自分自身と戦いながら、走りを磨く毎日です。スタートの練習ひとつとっても走りだす前にシミュレートをし、動きを確認してから走りだすようにしています。何をするにしてもマインドセットが大切と言われますし、自分もそう実感しています」
プロ転向後の歩みは順調だったわけではない。2021年は故障もあり、本来のパフォーマンスとは程遠い走りしかできない苦しい1年だった。自国で開催された祭典では200mの代表として走るも、力を発揮できずに終わっている。しかしその苦闘も今はポジティブに捉える。
「挫折や困難にあった時、いつも考えるのはすぐに解決策は見つからないということ。焦っても仕方ないし、自分のやり方で少しずつ改善していき、同時に周りのサポートが必要ならば、それも求めながらいい方向に向かうように目指します。困難には自分なりにどう向き合うかが一番大切だと思うんです。故障も大きなものであれば大きいだけ、体と向き合わないといけないですし、2021年は自分の体を知る時間として、大切な経験だったと思っています」
今も理想の走りを求める取り組みが続いている。
100mでは加速局面でしっかり加速し、中盤からリズムアップして他を突き放す伸びのある走りが武器だ。
しかし大切なのは「100m全体をいかに走るか」だとサニブラウンは考えている。
「スタートも、加速局面も、中盤からフィニッシュまでも。
すべてでいい走りをしないといいタイムは出ないので、
それぞれに小さな課題をクリアしていき、
究極の目標は100m全体で自分に合ったフォームで走り切ることが大切だと思っています。
どこか一つにこだわりを持つことはありません。
それぞれの局面で、練習で取り組んでいることをしっかり出すことだけを考えてレースに挑んでいます」
彼は目標タイムを設定し、そこを目指すタイプではない。
2019年5月に自身初となる100m9秒台となる9秒99で走り、
直後に当時の日本記録となる9秒97までタイムを伸ばしたが、
サニブラウンにとって9秒台突入も通過点でしかなく、得られた感触も特別なものではなかった。
「9秒台は10秒台と比べて、タイマーの記録が速いだけで体感的には変わらないですよ。
そしてここからも自分の走りを追求すれば、タイムはおのずと伸びていくものだと考えています。
目指す走りの先にどんな感覚があるかは分かりません。
でもそれが分からないから楽しいんだと思います」
今も理想の走りを求める取り組みが続いている。100mでは加速局面でしっかり加速し、中盤からリズムアップして他を突き放す伸びのある走りが武器だ。しかし大切なのは「100m全体をいかに走るか」だとサニブラウンは考えている。
「スタートも、加速局面も、中盤からフィニッシュまでも。すべてでいい走りをしないといいタイムは出ないので、それぞれに小さな課題をクリアしていき、究極の目標は100m全体で自分に合ったフォームで走り切ることが大切だと思っています。どこか一つにこだわりを持つことはありません。それぞれの局面で、練習で取り組んでいることをしっかり出すことだけを考えてレースに挑んでいます」
彼は目標タイムを設定し、そこを目指すタイプではない。2019年5月に自身初となる100m9秒台となる9秒99で走り、直後に当時の日本記録となる9秒97までタイムを伸ばしたが、サニブラウンにとって9秒台突入も通過点でしかなく、得られた感触も特別なものではなかった。
「9秒台は10秒台と比べて、タイマーの記録が速いだけで体感的には変わらないですよ。そしてここからも自分の走りを追求すれば、タイムはおのずと伸びていくものだと考えています。目指す走りの先にどんな感覚があるかは分かりません。でもそれが分からないから楽しいんだと思います」
速さはもちろんだが、「世界のトップスプリンターと競い合っても負けない強さも求めたい」とサニブラウンは話す。
強さとは世界の注目の集まる大舞台にコンディションを合わせ、
プレッシャーと戦いながら己の最大限の力を発揮することにほかならない。
「世界の大会では誰がどんな自己ベストを持っていようが、
8人並んだ中で自分の走りをして、持てる力の100%、120%を出せるかという勝負強さが必要です。
実際、条件も全て一緒の中で最も速く走れる選手こそ、
真に強い選手だと自分も思っています。
速さと同時にそうした強さも身につけたいです」
速さはもちろんだが、「世界のトップスプリンターと競い合っても負けない強さも求めたい」とサニブラウンは話す。強さとは世界の注目の集まる大舞台にコンディションを合わせ、プレッシャーと戦いながら己の最大限の力を発揮することにほかならない。
「世界の大会では誰がどんな自己ベストを持っていようが、8人並んだ中で自分の走りをして、持てる力の100%、120%を出せるかという勝負強さが必要です。実際、条件も全て一緒の中で最も速く走れる選手こそ、真に強い選手だと自分も思っています。速さと同時にそうした強さも身につけたいです」
その強さが試される世界の舞台にサニブラウンが戻ってくる。
故障を乗り越え、自分に向き合ってきたことで、これまでの自分とは違うという思いがある。
「プロとして結果を出さないといけないですし、自分の満足できる走りもしたい。
陸上で世界一を決める大会は3回目の出場になりますが、そこに慣れるのではなく、気を引きしめて挑むつもりです。
いろいろなことを模索しながらも、少しずつ成長できているので、その姿を見てもらいたいですね。
そして新しい自分の物語が始められればなって思っています」
サニブラウン アブデルハキームのストーリーはここから一気に加速する。
その強さが試される世界の舞台にサニブラウンが戻ってくる。故障を乗り越え、自分に向き合ってきたことで、これまでの自分とは違うという思いがある。
「プロとして結果を出さないといけないですし、自分の満足できる走りもしたい。陸上で世界一を決める大会は3回目の出場になりますが、そこに慣れるのではなく、気を引きしめて挑むつもりです。いろいろなことを模索しながらも、少しずつ成長できているので、その姿を見てもらいたいですね。そして新しい自分の物語が始められればなって思っています」
サニブラウン アブデルハキームのストーリーはここから一気に加速する。